よみがえる日本人のふるさと
愛知県奥三河地方に伝わった安らぎのくらし。
日本の懐かしさの源郷がここにある。
◆昭和初期の郷土史研究をリードした澤田久夫が、昭和10年~40年代まで撮影しつづけた里山の民俗や風景写真を集大成した第一級の記録写真集。
◆宮本常一『忘れられた日本人』収中の「名倉談義」は、宮本が澤田に頼んで集めてもらった古老たちが織りなす昔話の宝庫だが、その背景をなす名倉村の風俗や山村風物、農作業や暮らしの詳細、四季折々の信仰行事、石造物の記録などが初めて写真でよみがえる。
◆特典として、澤田久夫が我が子に描き残した自作絵本4冊をカラーで完全復刻。もれなく贈呈!驚くべき筆致と着彩の美しさに感動のお便りが寄せられています。
〈監修・執筆〉
鈴木冨美夫(元愛知県文化財保護指導員・元奥三河郷土館長)
判 型 A4判
頁 数 176頁
発売日 2008年6月
本体価格 4572円+税
ISBN 978-4-902731-19-4
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■本書の主な内容■
概説 レンズを通して見た奥三河
1、米づくり憧憬
田起こしから田植えへ
立ちはだかる災害
収穫を終え、冬支度
おごそかに旧正月
農繁期の子どもたち
農の風俗
家畜とともに
蚕が紡ぐ夢
コラム 山里に生きる
害獣駆除
林業
鳥屋
2、くらしの歳時記
家族の春夏秋冬
くらしの知恵
コラム 生業さまざま
3、戦争にゆれる村
迫真の防空演習
警防団の活躍
在郷軍人
青年学校と青年団
勤労奉仕
陸軍省、県知事も認めた兵隊婆さん
寒中の托鉢
金属供出
松根油
誉れを胸に勇んで戦地へ
名誉の凱旋
銃後を護る家族、遺族への慰安
シンガポール陥落祝賀と戦没者慰霊祭
精神教育で国を護る
翼壮練成講習会
小学校と行事
傷つき病に倒れ
村葬
コラム 納屋、蔵に潜んでいた村の宝井戸、厠など野外設備
4、ふるさとの風景
鳳来町
稲武町
設楽町
豊根村
津具村
東栄町
富山村
足助町
廃線となった田口線
レジャーブームに沸く
5、路傍におわす神仏の数々
仏教系
神道系
墓石
民間信仰
6、澤田久夫と奥三河
特別寄稿「名倉談義の世界」(印南敏秀)
対談=澤田久夫が記録した「奥三河」(鈴木冨美夫・印南敏秀)
澤田久夫年表
あとがき